富良野で農家る! 桃子のローカル日報
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夏の宵
サッカーの日本戦が終わって、7月になりました。
メロンの親方のところなら今日が出荷開始のところ、敢えなく今年はお役御免の身
とくにこれからが夏本番という感概はありません。

もうすでに、富良野は珍しく暑い夏を過ごしてきていることもあり、
今年は5回目の夏になって初めて、衣装ケースからキャミソールを出してきて着ています。
こちらに来てから、夏がそれほど暑くなく、そもそもシーズン中はおしゃれして外出する機会などまったく無いので
一度も着ようと思ったことが無く、かといって捨てなければならないほどの嵩もなく、
いい加減捨てようかどうしようかと毎年迷って何となく残してきたものが、思いもかけず今年は役に立ちました。
部屋着のショートパンツもまたしかり。

もっとも、ノースリーブやキャミソールで肩を出すようなファッション、
保守的な富良野の街なかではとうてい許されたものではありませんので、あくまで下着か部屋着です。
仕事中は、刺さると痒いメロンのイガイガと陽射しを避けて
スタンドカラーの長袖にTシャツを重ね着しているので、その開放感がいいのです。
毛皮を脱げないどさんこ犬には気の毒ではありますが、許してもらうとしましょう。

さて、こうしてめでたく暑くて夏らしい夏を迎えたからには
いいものを穫りたいところです。
本格的にメロンが穫れるまでは、あと3週間ほどかかりますが
いまのところ、メロンにつくダニや虫は気配をみせず、薬剤を使わずにここまで来ています。
後はなるべく葉と葉の間や、玉同士の間をあけて通気をよくしたり、
ハウス周りの草を短く整えてすこしでも暑さを和らげたりという手当てをしてゆきます。
キンキンに研いだ鎌で、わさわさと草を刈るのは、ストレス解消にも効くのです。

メロンの様子としては玉の大きさが7割方まできているので、
これから種と果肉を充実する時期に入るため
一旦蔓や葉の成長を休んですこし木が弱ってくるところです。
木が弱ると、病気や虫がつきやすいのでよくよく見回りをします。
今年は初めての環境なので、状況に応じて、対症療法をしてゆくつもりです。

メロンの手入れをしていると、虫やちいさな生き物をよく見かけますが
この地では、他では見たことの無い脚の細いクモと、ナナホシテントウがよく働いてくれているようです。
それと、黒い点のような小動物がたくさんいますが、メロンにはとくに悪さはせず
何かの役を担って生きているようです。

昆虫ならともかく、それらの幼虫やクモやダニなど素人にはどれともつかないような生き物が
本当に数多くいることが、日々メロンに埋もれながら暮らしているとよくわかります。
図鑑には載っていないというか、おそらくそう簡単には調べることができないだろうと思われるものが沢山います。
あんなに無機質だったビニールハウス砂漠のなかも、数週間で生き物の世界に覆い尽くされていることを思うと、
面白くもあり、不思議であり、あたり前でもあり、何ともいえない心地です。
そのなかで、メロンに優位な世界を構築・運営する、というのが我が家の仕事です。

農家をする、という言葉にまつわるイメージが、私共にはどうもしっくり来ないけれども
今年も順調に病み付き具合が進んでいます。

こうして畑に意識を奪われてすっかりお知らせが遅れているというのに、
リピーター様からつぎつぎとご注文をいただいており、うかうかしておられません。
毎晩伝票を打ったり、発送状況をチェックする表を作ったり
右にMAC、左に伝票専用のWINDOWSの2台を、行ったり来たりしながら格闘しています。
PCへの冷ややかな苦手意識と、いただいたご注文のあたたかな重みとを交互に膨らませつつ、
ときどき握るマウスを間違えてどっきりしながら、更けゆく夏の夜です。
posted by momouyda | 22:34 | 農作業 | comments(0) | trackbacks(0) |
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