富良野で農家る! 桃子のローカル日報
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収穫シーズン
麦秋という言葉があって、いま富良野はまさにその時期です。
他の緑が深みを増すなか、麦畑だけは金色に光り、刈り入れを待っています。

麦の収穫をするのはコンバインという機械で、これが小麦畑に入ると前から麦を刈り取り、脱穀してお腹に麦粒を貯め、
残ったわらを細かく裁断して畑に戻すまでの作業を、走りながら一気にこなしてしまいます。
金色のじゅうたんだった小麦畑は、コンバインが来るとたちまち藁のしましまに変ってゆくのです。

我が家の前は道道298号線ですから、とんでもなく大きいコンバインが
前後を青い回転灯を付けたトラック何台にも守られて通っていきます。
こういう護送船団のような走り方をするのは、夜半にひっそり移動する自衛隊の戦車ぐらいかと思っていたら
白や黄色や草緑のいさましいコンバインならば、白昼堂々とゆくのです。

コンバインのお尻には「全長12m・追い越し注意」と大書されていて、
それだけでも長いものだという想像はつきますが、ボリュームはもっとたっぷりしています。
あまりに大きいので、奈良の大仏のようだ、と懸命に渋い例えを持ち出した男を知っていますが、
肝心の聞き手が出面のおばちゃんで、奈良になんか行ったこともなく、まったく通じていませんでした。
ともあれ収穫の喜びに、農業機械の王者は満足げにみえるのです。

そう思っていたら、昨日は所用あって70km先の街を目指し国道38号線を走っていたところ
100mほど先の対向車線に、右から何かが降りてきました。



黒くて機敏で、何かとてつもなく大きなもの。
まぎれもなく、熊さんでございました。
黙ってそそくさと国道を横切り、左のダム湖へと降りてゆきました。

助手席にはシータが乗っていましたが、ちょうど丸くなって寝ているところで
起こそうとしたものの意味が解らなかったようで、立ち上がるまでにいたらず見逃しておりました。
アイヌ犬の品評会では、本物の熊が入った檻にむかってどれだけ吠えるかを見られるそうなのですが
これでは、またもやアイヌ犬魂を問われそうです。
かくいう私もシータを起こそうとするのに夢中で、写真を取り損ねました。

やはり前を王様がお通りになる羽目になった対向車に乗っておられたのは、
お気の毒にも老夫婦で、驚きのあまりお二人とも文字通りに眼をまるくしたまま。
さぞかし、びっくりされたのでしょう。

どうりで、道沿いに「熊出没中注意」の看板が沢山立っているわけです。
ただの出没注意ではなく出没「中」というところが的を得ています。
熊のほうもいつものことと慣れているのか、脇目も振らずに最短距離をただ悠然とあるいて行っただけでした。

しかし、我が乗用車なら、サファリパークの業務用でも充分通用するくらいに頑丈ですが
もしも自転車や、排気量の少ないバイクなら生きた心地はしないだろうと思います。
それにしても、アイヌの人々が神と言っていたとおりの風格を目の当たりにし
私はまたすこし地元に近づけたような気がします。
北海道の道では、ただまっすぐ走っているだけでも、未知なるものに出会うこと、多々あるのです。

さて、無事に帰り着いた我が家では、メロン達がおいしく熟してきました。
訳あって、今年は新しい品種のメロンを試しにいくつか植えています。
いずれも、キングルビーより速く熟すものなのばかりで、すでにそれらを食べてみており、手応えを感じております。
お天気がよかったせいで、今年のメロンはいずれも甘く大きめに仕上がっているようです。
また、スイカも順調に育っております。
お話していたより少し早いですが、明日から少しずつ、みなさんのお手元にお送りしたいとおもいます。

まだまだ追加や、身近なお友達へのご紹介による注文等お待ちしておりますので
どしどしお寄せ下さい。
なお、メルティコンビが残りわずかとなっておりますので、ご予約はお早めにどうぞ。
数多くの方の夏に、ことしのエネルギッシュな富良野の風が届くことを願っております。
posted by momouyda | 23:28 | 農作業 | comments(2) | trackbacks(0) |
コメント
私もこちらにきたばかりのころ、2匹の小熊をつれたくまさんにあいました。
もちろん車の中でしたのですごい勢いで追いかけました(笑)。
ビデオもデジカメも持っていたのですが、こういうときってすぐに出せないんですよね。
山の中に入ると犬もすごく興奮しているみたいですが、実際出会ったらどうなるんだろう…知りたいけど知らないほうがよさそうです。
2010/07/19 07:04 by numax
numaxさん随分はやくに熊さんに遭ったのですね。
しかも気の立つ母熊とのこと、ご無事で何よりです。
numaxさんに追いかけられては、熊も恐かったろうと思います。
熊に対して人里に近づかぬよう、爆竹などで恐怖心を与えることは肝心なことですが、
犬で熊を刺激するのはとても危ないと、新谷暁生さんは言っておられます。

私も、今回はとても車が少なく幅の広い道だったので、
なんとなく左ウインカーを出して路肩に寄ったのですが、
後続の車に対して道を譲った格好にもなりうるので、
走路を変えず、ただ減速してハザードランプを点灯するのが正解だったなと反省しきりです。
勉強になりました。

熊も人も、出来る限り、あるがまま生きられますように。
numaxさん、よろしければメロンのご注文もお待ちしております。
2010/07/19 19:41 by momouyda
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