富良野で農家る! 桃子のローカル日報
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この夏、そして来作にむけて
今年のメロンの出荷を、8月8日にて終えました。

本来ならば、お盆明けにお届けするメロンが若干のこるはずなのに
いつになく早く来た夏にメロンは追い立てられるように成長し、8月に入ると
ついにはぴりぴりと割れ始めてしまいました。
おいしいキングルビーは、勢いがよいので果肉が熟すと、今度は種をばらまこうとして
自分で破裂し始めるのです。

本来、キングルビーが成熟するために必要とされていた日数よりも、随分早くからこのような状態になってしまいました。
何とかお盆向けのメロンのご注文にぎりぎりお応えすることができたのは、不幸中の幸いです。

こうして今年の収穫は、栽培したメロンの量が1.5倍になったのに、
収穫期間が0.75倍に詰まったわけで、なるほど忙しいわけです。

昨年ならば、日照が足りずになかなかメロンが熟さなかったために、
まだだらだらと収穫しておりました。
写真をみたら、メロンを穫りながらフリースなんぞを着ているのが、まるで別世界のよう。

単純にお客様が増えたので発送先が増え、喜ばしい仕事の増え方をしたものだと思っていたところ
終わってみれば、季節のいたずらでもあったことに今更ながら気が付いたわけです。

最後の方になって、事務処理上のミスがでてしまい
ご迷惑をおかけしましたお客様がいらっしゃいます。誠に申し訳ございませんでした。
来作にて、きっと償うことが出来るように精進致します。

いよいよ私どもの事務処理能力にも限界がでてきましたので
来作は、体制を整えて受注管理にもっと手厚くならなければと痛感しております。

出荷中は昼過ぎの農協出荷時刻に間に合うように、また夜の本日中の出荷発送に載せられるようにと
毎時毎刻が緊張の連続で、3度のご飯の邪魔臭いことといったらありませんでした。
食べるだけなら良いのですが、準備も後片付けも付いて回るので、どれもおろそかにできません。

幸い、最寄りのコンビ二まで車で飛ばして10分くらいはかかるうえ、
出荷先へのルート上にかかっていないために
安直なる弁当生活を送るような展開には至らずに済みました。
身体的には、これで良かったのです。

さて、メロンの旅立ちがあっという間に済んだところで、私どもには大きな宿題が残っておりました。
来年以降の、メロンの行く先を見つけることです。
詳しくお伝えするのは後のお楽しみとして、ただいま少しずつ話を進めております。

実は、ところどころお伝えしては来たのですが、われらが愛しのキングルビーはあと数年でおしまいです。
生産本家本元のJAふらのでは、主な部会でのキングルビーの受け入れをこの夏限りで終了しました。
キングルビーの種が、すでに昨年で生産中止となっているためです。
後は、各農家に残されたストックが無くなれば、キングルビーはこの世から去ることになります。

私どものお客様でも、その噂を聞きつけて消え行くキングルビーを探してこちらに至ったというお客様が
全国各地に少しずつおられ、その影響にははっとさせられるものがありました。
なかなか、キングルビーを越える品種はまだ見つかっておりませんが
探す努力を惜しまずに、また今あるメロンの品質向上をめざして地道に良いメロンづくりにはげむだけです。

良いメロン、というのは、ひとつにメロンの苦手な方でも食べられるものを目指しております。
何を隠そう、私もメロンが得手ではなかったひとりであり、食べるより作る方が断然面白いというのが本音でした。
すっかりメロンと波長を共にするようになった最近は、食べる喜びにも目覚めました。

食べると口の中が痒くなったり、ひりひりしたりするメロンが、巷には沢山あります。
私どもなりに、そうしたメロンが出来る原因に思い当たることがあります。
巷のメロン消費が落ち込んでいるのは、実はメロンが苦手な方が増えて、
贈る側にももうひとつ気遣いが必要になったからではないか、という気がしてなりません。

メロンの競合相手は他産地なのではなく、桃だといわれて久しいですが
自分の名前と同じだからといってひいき目にみているのではなく
一箱に沢山入っていて、女性が好きなピンクの肌にグラデーションが美しく、ただよう香りが楽しい分、
キングルビーよりずっと高いアドバンテージを感じます。

それでもメロンで生き残るには、桃より美しくてゴージャスでなければならず、
また食べて納得の行く風味を備えていて、かつ贈る側が安心出来るものでなければなりません。
じつに、高き目標です。

たかが農産物とはいえ、キッチュなものを手がけている宿命なのかもしれませんが
japanと呼ばれる日本古来の漆の文化が、粗悪品の乱造で使い手の用を為さなくなり自滅していった歴史を、
これまた手前味噌な例えながら、メロンもまたそれを繰り返しているように思えてなりません。

話が大きくなり過ぎたところで、ともかく、
ちいさな私どもの規模では既存の規格にあったメロンの数を揃えることは難しいので、
来年以降は地元農協への出荷を見送り、自らの販路に向かって駒を進めております。
ここまでの3年間、JAふらのへのメロンの出荷においてお世話になりましたこと、誠に感謝申し上げます。

また、直接購入して下さるお客様には、今後ともこのサイトのご愛読並びにメロンへのご贔屓を
心よりよろしくお願い申し上げたく、きょうの記事を閉めさせていただくことにします。
posted by momouyda | 14:54 | 雑記帳 | comments(0) | trackbacks(0) |
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