富良野で農家る! 桃子のローカル日報
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豆を刈る
ついに、豆を刈り終わりました。

久しぶりに畑作の仕事をすると、農業だなあという気分。
意外とメロンという作物は、ビニルハウスの中で人間の手間で造り上げるものという感じで
いわゆる農作業という言葉があまりしっくり来ない仕事が大部分です。

ところが豆を刈る、という基本的な作業となれば、
ちょうど親くらいより上の世代は手でこなしていた記憶がそう古くないこともあり
周囲の農家さんなら誰もが、この作業をみれば、作業の善し悪しが隠しようもありません。
畑が道路縁にあることもあって、車からの視線がまぶしく突きささり
自分の畑ながら、下手な真似ができない状況です。
行き交う車の中ではきっとそれぞれ、駄目だしの会話が繰り広げられている事でしょう。
それでもなお、積み方をめぐってお約束の喧嘩をかかさない我が家ではあります。

豆の出来は、というと、夏場の生育がすこぶる良かったので
たくさんの鞘が付き、実も多く入っています。
ところがマメシンクイガという蛾の幼虫が、鞘の中を食い荒らしており
肝心の豆はそれほど沢山は穫れそうにありません。
恐らく全量の3割にあたる200キロになるかどうか、という見込みです。
これから3週間乾燥させた後、鞘から豆を取り出し、
一粒ずつ選別して袋に詰めたら、世に送り出すつもりです。

そのように出来が悪くても、そう嘆いていない私どもなのには理由があって
大豆を栽培するということは、実を穫って食料や商品にすることはもちろんのこと
根っこがバクテリアを養い来年以降の作のために畑を肥やしてくれる役割や、
ビニルハウスの建っていない土地を有効に使っているという地域規模での社会的意義もあり
それに、食料に成らなかった虫食い豆も発酵させて再び肥料に用いる事が出来るというような
沢山の意味をもつことなので、単純に、より多くの収入のためにあえて操作をする必要は感じていません。

したがって、今年は実験的に無肥料無農薬で栽培しております。
むしろ、私どもにとってはその栽培法のトレーニングと言った方がふさわしいかもしれません。
そうして、手除草で育った畑は、一年前よりも少し足触りが良く、ふかふかしてきました。

大した機械も無いので、大豆をどうやって収穫するのかとよく人に聞かれるので、種明かしをしてみようと思います。
その大豆というのは、刈り取る頃になるとただ茎に豆の莢だけが付いた状態で、
他には葉っぱも蔓も何も無くまっすぐ地面から立ち、枯れているのです。
それを刈り払い機で地面すれすれのところを刈り取ると、
まずは地面の上で倒れた豆を一抱えの束になるように集めて揃えます。
その豆の束を木製パレットの上に、釣り鐘型に盛ってゆきます。
盛れなくなるまで詰んだら、雨除けのブルーシートでできた帽子をかぶせ、風に飛ばない様軽く縛っておきます。

この豆の固まりを「にお」といいます。におとは鳰、すなわちカイツブリという水鳥のことだそうです。
たしかに、茶褐色で、丸い固まりからつんつんと無数に茎が飛び出している様が、
ぼそぼそしたカイツブリの姿に似ているから、ということのようです。

しかし、今年の大きなにおは全部で10個。どれも私の背丈よりずっと高いです。
これから乾燥するにつれ、だいぶ縮んでいく事は確かですが
このおびただしい体積の中から豆だけを取り出し、さらに良い豆だけを選り出す作業というのは初めてのことで、
どれほど手間ひまがかかるだろうかと複雑な思いでいます。

豆の鞘のなかでも、上の方が先に成ったもので、下の方は若いもの。
上の方は虫食いが激しくて、歩留まりが良くないようです。
下の方のさやは地面にかるく刺さるくらいの深さまで付いているので
蛾がいなくなってから付いた鞘は、比較的ダメージが少ないように思えます。
というのも、豆を刈る際、刈り払い機の刃でそうしても下の方の鞘が切れてしまうので
地面の上あちこちに豆が飛び散っています。飛び散った豆は、ほとんどきれいだからです。

それらを拾えば切りがありませんが、今晩食べられそうな分だけ拾い集めると
フライパンで炒り豆にしてみました。
豆の香りはさることながら、滋味のある味が意外に濃かったです。
小皿に取った分をuydaはビールのおつまみに、私はお茶請けにつまんでいると
シータも一緒になって、ぽり、ぽり、と噛み応えを確かめるようにして食べておりました。
生意気にも味が解るらしく、もっと頂戴、と眼を潤ませて訴えてくるのには笑えます。

炒り豆の残りを粘りの効いた地物のお米「おぼろづき」に炊き込んで、香ばしい炒り豆ご飯にしました。
淡白な味わいながら、美味しいので、ついご飯ばかり食べてしまいます。

今週は栗も頂いていたので、炊き込みご飯オンパレードなために
炭水化物に眼のない私は、余計に食べがちです。いま体の中から秋なのです。
昨日は、冷たい秋雨のなか雪虫が飛んでいましたので
雪がふりだすのも、もう先の事ではなくなってきた富良野です。
posted by momouyda | 21:47 | - | comments(4) | trackbacks(0) |
コメント
こんちは〜。
我が家の豆も、ようやく豆豆しくなってきました。まだ青いから、刈り取るのはもうちょっと先。うちも無肥料無農薬、超放任栽培の大豆です。

豆の殻剥き、プラスチックのバットがオススメです☆彡ぶっ叩いてトウミにかければ、案外きれいになりますよ〜。ストレス発散にもオススメです。ではまた!
2010/10/13 13:12 by えみやま@三笠
えみやまさん
なるほどその手がありましたか。
地区のソフトボール大会ではホームランを打っておきながら、
自称イチローと豪語している我が旦那。
そうのたまうのなら、やってもらわない手はありませんね。
きっと無駄なく落としてくれることでしょう。
あっ、しかしウチのは木製バットだった!なにか巻けばいいかしら。

えみやまさんの自家製豆で作ったお味噌はいかがでしたか。
どんな感じかまた教えて下さいね。
いつか私もチャレンジしたいものです。

2010/10/13 20:52 by momouyda
シータは大人の味が分かるんだね(笑)
豆って奥が深いんだね。いつも一生懸命だね!
とっても研究しているのには尊敬です。
文章もいつもとっても上手なので分かりやすいです。
昨日はありがとう!また一緒に練習しようね(*^_^*)
2010/10/15 22:28 by mika@biei
mikaちゃん

どうもありがとう。
そうなんです。豆と米をつくることができれば、
どんな状況でも行き延びられそうな気がして、心強いんです。
大豆を作ること自体は難しくないので、
mikaちゃんも来年はぜひ植えてみてください。
それにこんど、豆をつかって布を染めてみたりするそうで。
植物のいろんな表情を楽しんで下さいね。
こんどヨガの練習がてら、豆も持っていきます。
2010/10/16 08:40 by momouyda
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