富良野で農家る! 桃子のローカル日報
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沈黙の中で
しばらく晴れが続いて、雪の下からいろいろな草の芽が出ました。
おとといその湿気った黒い土に、ぽこぽこと浮き出したフキノトウを4つだけ拝借してポケットにいれ、
素揚げでいただいたところが、うってかわって昨日も今日も濃い吹雪です。

しかし苗床のなかは、もうはや初夏を保っていて、苗たちが元気に育ちつづけています。
最初の苗はあと4日ほどしたら、最初のメロンが栽培ハウスに巣立っていきます。

あとにつづく苗も、予定のとおりぞくぞく育っています。
苗づくりは、メロンの善し悪しにかかわる大事な要素といわれていて、
とくに接木がその中でも、私共にも苗にとっても大きな課題です。
メロンの苗は接木(つぎき)といって、根っこ担当のメロンと、実をならせるメロンとを、
地面に近いところで肩車するようにつなぎ合わせて苗にします。

根っこを他のメロンに代わってもらうのは伝染病を防ぐためで、
これは3〜4年ごとに品種を変えるのです。
接木は、最初に2つの苗を肩車させるときと、それが着いたあとに実をならせるメロンの根っこを断つときの2回、
あわれまだ幼いうちに外科手術に遭ってしまう宿命です。

その方法は、その農家さんによって何通りかありますので、このかぎりではありませんが
我が家の最初の苗たちは2度目の手術を終えて、2枚目の葉っぱを南に向かって大きく広げようと
根っこの方からぐいぐいと力を込めて来ています。
乗っかってしまったメロンの葉っぱを広げるには、それを支える足腰が頑丈にならないと
地際から折れてしまいますから、このころ最初の茎がぐんと太くなるのです。

接木の済んだ苗は、運動会でラジオ体操をするときのように、
葉っぱが存分に広げられるように、みな同じ方向に向けてきっちりと整列しておきます。

メロンはつる性の植物とはいえ、芽がでたり伸びていこうとする方向にはきちんと法則があるもので、
ひとつひとつの苗をみれば皆違うのに、条件が整ってしまえば、
その指向は人間が描く設計図よりも正確です。
私は数学が大の苦手なので出来ませんが、そのセンスがある方ならば、
これもかんたんな数式で表現してしまわれるのではないかと思います。

そうして3枚目の葉っぱが少しでて来た頃に、栽培ハウスに植え付けます。

明日からの晴れで、栽培ハウスの地面がさらに暖められるのではと期待しています。
そのほかのハウスも、次々に屋根がかかったり、その内装をしたりしています。

その一方で、出来上がったメロンをどのように世に送り出すかということも
少しずつ、あたらしい展開にも向かっていっています。
今年は一部ネットショップから飛び出して、もっと、お客様に近づけるようにと考えています。

メロンにかけるリボンも、3千本ほど用意できました。
よいメロンからそのリボンをつけていきますので、これを一体どれくらい使えるかが試されています。

有り難い事に、もうさっそくご注文も頂くようになりました。
本格的なご注文の受付は、夏になってからいたしますので
引き続き、どうぞ様子を伺ってやって頂きたく存じます。

ふつつかながら、お客様の思いを私共のメロンがしっかりと担い、
生き物のもつ力をよりたくさんの方々に感じていただけるような姿で世に送りだすことが出来るように、
静かにじっくりと仕事をしてゆきたいと考えています。

posted by momouyda | 08:08 | 農作業 | comments(0) | trackbacks(0) |
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